オンラインジャーナルのEC Nutritionに論文が掲載されました。
https://www.ecronicon.com/ecnu/volume13-issue3.php

摂食嚥下機能の低下した方に提供される食事は、形態が調整されているため食材本来の形状や色彩が損なわれていることが多く、食欲を喚起するとは言い難い状況です。
本研究では、食材本来の形状を維持し、かつ室温での流通・保存が可能な軟化食肉食品製造のための技術開発を目的としました。
その結果、前加熱処理によって筋肉繊維が熱変性・収縮することでレトルト加熱時のドリップ率と最終的なかたさが減少することがわかりました。
本研究の結果から、常温保存可能な形状を保持した軟化食肉製造において、前加熱処理はさらなる軟化を促す有効な手段となることが明らかとなりました。

Nakajima A, Noda C, Inaba M, Yamagata Y, Kayashita J.
Technological Developments for Producing Soft Meat that Retains its Original Shape and can be Preserved at Room Temperature
EC Nutrition, 13: 156-165, 2018.