お知らせ

年別アーカイブ: 2018年

第17回未病フォーラム広島のご案内

今年も第17回未病フォーラム広島を以下の通り開催します。

日時: 2018年 12月2日(日) 9:30~12:00
会場: サテライトキャンパスひろしま 5F(地図)
交通: 広島電鉄「本通り」下車 徒歩約5分/「紙屋町西」下車 徒歩約3分
参加費: 無料

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テーマ 「健やかな高齢期を迎えるための生活習慣」

9:30~10:40
「口から食べる力を鍛えて高齢者肺炎を予防しよう」
広島国際大学 総合リハビリテーション学部
リハビリテーション学科 言語聴覚療法学専攻
福岡 達之 先生

10:50~12:00
「美味しく食べて、大往生!」
猪原歯科・リハビリテーション科 副院長
猪原 健 先生

第17回未病フォーラム広島のご案内

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事前申込は不要です。
みなさまのお越しをお待ちしております。

【お問い合わせ】
第17回未病フォーラム広島実行委員長
栢下 淳
TEL&FAX 082-251-9790

第1回広島摂食嚥下栄養研究会のご案内

第1回広島摂食嚥下栄養研究会を以下の通り開催します。

日時: 2018年5月28日(月)19:00〜
会場: サテライトキャンパスひろしま 5F(地図
交通: 広島電鉄「本通り」下車 徒歩約5分/「紙屋町西」下車 徒歩約3分
参加費: 医師・歯科医師 2,000円,その他の方 1,000円

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「『時々入院・ほぼ在宅』の地域包括ケアシステムを支える食支援」

猪原歯科・リハビリテーション科 副院長  猪原健先生

第1回広島摂食嚥下栄養研究会

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事前申込は不要です。
みなさまのお越しをお待ちしております。

【お問い合わせ】
広島摂食嚥下栄養研究会 代表世話人
栢下 淳
taberu-enge@kayashita.com

EC Nutritionに論文が掲載されました

オンラインジャーナルのEC Nutritionに論文が掲載されました。
https://www.ecronicon.com/ecnu/volume13-issue3.php

摂食嚥下機能の低下した方に提供される食事は、形態が調整されているため食材本来の形状や色彩が損なわれていることが多く、食欲を喚起するとは言い難い状況です。
本研究では、食材本来の形状を維持し、かつ室温での流通・保存が可能な軟化食肉食品製造のための技術開発を目的としました。
その結果、前加熱処理によって筋肉繊維が熱変性・収縮することでレトルト加熱時のドリップ率と最終的なかたさが減少することがわかりました。
本研究の結果から、常温保存可能な形状を保持した軟化食肉製造において、前加熱処理はさらなる軟化を促す有効な手段となることが明らかとなりました。

Nakajima A, Noda C, Inaba M, Yamagata Y, Kayashita J.
Technological Developments for Producing Soft Meat that Retains its Original Shape and can be Preserved at Room Temperature
EC Nutrition, 13: 156-165, 2018.

国立台湾大学医学院附属病院 北護分院の先生方が研究室に来られました

1月22日、国立台湾大学医学院附属病院 北護分院の先生方が研究室の見学に来られました。

栢下研究室に配属になった3年生2名が、英語で粘度計などの実験機器についての説明をしました。

先生方は、日本の嚥下調整食の物性測定方法について大変興味を持っておられ、学生の説明も喜んで聞いておられました。

3年生のみなさん、おつかれさまでした!

日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌に論文が掲載されました

日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌に論文が掲載されました。

この論文は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013(以下、学会分類2013)のとろみの各段階(薄いとろみ,中間のとろみ,濃いとろみ)の粘度範囲を決定した官能評価の結果をまとめたものです。

山縣誉志江, 與儀沙織, 栢下淳
官能評価による学会分類2013(とろみ)の粘度範囲の妥当性
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌, 21, 129-135, 2017.

 

前報(宇山理沙,藤谷順子,大越ひろ,栢下淳,前田広士,小城明子,高橋浩二,藤島一郎:とろみ液の官能評価による分類 粘度およびLine Spread Test値の範囲設定,日摂食嚥下リハ会誌,18, 13-21, 2014.)と併せてお読みいただければ、この粘度範囲となった経緯をご理解いただけるかと思います。

 

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とろみ剤を使用される際は、この学会分類2013(とろみ)をひとつのめやすとしていただけたらよいかと思います。

学会分類2013(とろみ)早見表

本表は必ず「嚥下調整食分類2013」の本文を併せてお読みください。
なお、本表中の[ ]表示は、本文中の該当箇所を指します。
粘度:コーンプレート型回転粘度計を用い、測定温度20℃、ずり速度50s-1における1分後の粘度測定結果[Ⅲ-5項]。
LST値:ラインスプレッドテスト用プラスチック測定板を用いて内径30mmの金属製リングに試料を20ml注入し、30秒後にリングを持ち上げ、30秒後に試料の広がり距離を6点測定し、その平均値をLST値とする[Ⅲ-6項]。

ヘルシーフード社サイト「栄養指導NAVI」より

 

では、ご使用になられているとろみ剤の場合、何%で使用すれば、どの段階になるのでしょうか。
本研究室では、とろみ剤を「標準タイプ」と「少量高粘度タイプ」に分類し、それぞれのとろみ剤を何%で使用すれば学会分類2013(とろみ)の各段階に相当する粘度になるのかを報告しています(下表)。

 商品名 販売元 使用目安量(g)/水100 mlあたり
薄い
とろみ
中間の
とろみ
濃い
とろみ

少量
高粘度
タイプ

トロメリンV ニュートリー 0.6~0.9 0.9~1.4 1.4~1.9
ネオハイトロミールⅢ フードケア 0.4~0.8 0.8~1.4 1.4~2.1
トロミパワースマイル ヘルシーフード 0.5~1.0 1.0~1.6 1.6~2.4
トロミアップパーフェクト 日清オイリオグループ 0.5~1.0 1.0~1.7 1.7~2.4
トロメリンEx ニュートリー 0.6~1.1 1.1~1.9 1.9~2.6
標準
タイプ
トロミクリア ヘルシーフード 0.5~1.1 1.1~2.0 2.0~2.9
明治トロメイクSP 明治 0.5~1.2 1.2~2.1 2.1~2.7
トロミスマイル ヘルシーフード 0.6~1.2 1.2~2.0 2.0~3.1
新スルーキングi キッセイ薬品工業 0.6~1.3 1.3~2.2 2.2~3.4
ネオハイトロミールR&E フードケア 0.6~1.4 1.4~2.2 2.2~3.2
ソフティアS ニュートリー 0.7~1.4 1.4~2.3 2.3~3.2
つるりんこQuickly クリニコ 0.8~1.6 1.6~2.6 2.6~3.3

「少量高粘度タイプ」では文字通り、「標準タイプ」に比べ、少量の添加で強くとろみがつく傾向にあります。

これら以外にも、様々なとろみ剤があります(下表)。
使用されているとろみ剤が「少量高粘度タイプ」に分類されるかどうかは、知っておくことで添加し過ぎの防止につながります。標準タイプと比較し、少量の添加量の違いでも粘度が変化しやすいですので、計量には十分に気をつけていただけたらと思います。

商品名 販売元
少量高粘度
タイプ
トロメイクコンパクト 明治
ソフティアSUPER S ニュートリー
つるりんこpowerfull クリニコ
標準タイプ トロミファイン キユーピー
トロメイククリア 明治
ネオハイトロミールスリム フードケア
トロミアップエース 日清オイリオグループ
ソフティア1 ニュートリー
スルーソフトQ キッセイ薬品工業
スルーマイルド キッセイ薬品工業
ネオハイトロミールNEXT フードケア
おうちで簡単トロメイク 明治

たくさんのとろみ剤があり、選択に迷われるかもしれませんが、市場に出回っているこれらキサンタンガム系のとろみ剤は、少量高粘度タイプか否かを除けば、特別注意を要する大きな違いはなく、良い製品が多いと感じます。
製品により、価格が安い、ダマにならず溶けやすい、早くとろみがつくなどのコンセプトがあるかと思いますので、ご自身のニーズに合ったものを使用されてみてはいかがでしょうか。

※ ふたつの表のとろみ剤の掲載順は、論文をもとに作成しています。
※ これらの分類は、ある一定の粘度で線引きしたもので、あくまで目安です。
使用の際には、実際のとろみの強さをご確認ください。

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